朝に向かって

愚痴。

激マブちゃん

家に帰ってきてから、

ずっと誰かとラインをしている。

まともに会話も続かないから、

本当に退屈だ。

 

と、イライラしてしまっていたが、

よく考えるとここは彼の家。

しかも僕は連日泊まり込んでいる。

彼の生活に入り込んでるのは僕であり、

文句をつける権利はないだろう。

 

そう思ったから、何も言わないで、

ずっと本を読んでいた。

彼に「本の虫だね」と言われたが、

あれは本心なのか、嫌味なのか。

どちらでもいいが、後者ならば、

何でもいいから話しかけてこい、

近くに寄ってちょっかいを出してこい、

何でそう受け身なんだ?と思う。

 

しかしながら、

彼はスマホとテレビ、私は小説と、

同じ空間にいながら、別々のことをし、

会話は時々、二、三するだけ。

イライラさえしているのに、

なんでここにいるんだろうな。

家の方が何倍も快適なんじゃないか?

 

というわけで、家に帰るぞ。

可能な範囲で片付けをして、

台風にやられる前に家に逃げ込むぞ。

 

と、思ったのに、

帰るかもしれないと言った時に

彼が悲しそうな喋り方をしたから、

少しだけ心が揺らいでいる。

家にいてほしいなら、

いてあげても別にいいと思ってしまう。

だって、かわいそうじゃないか。

 

はー、またそうやって人を

かわいそうなものに仕立て上げて、

見下して安心してる〜。

客観的に見て最低だ、

主観的に見ると、別にいいだろと思うけど。

 

冷静になって考えると、

ここで帰らなかったところで、

相手を少し喜ばせるだけだ。

僕を好きになるわけではなく、

今後への影響はきっと小さかろう。

だから、帰っても問題ない。

さっさと帰ろう。

そのために、準備をしようと思う。